「熊野磨崖仏(大分県豊後高田市)」平安時代に作られた国の重要文化財!鬼の階段も見どころ
大分県豊後高田市にある、“熊野磨崖仏”を訪れました。(2021.11)
平安時代に作られたと言われている、国指定の重要文化財です。
現存する磨崖仏も印象的でしたが、磨崖仏まで続く鬼が築いたと言われている山道の石段が強烈に心に残りました。
思いがけず、良い運動をした気分。
運動しやすい服装と、スニーカーなどの靴がおススメです。
01| 熊野摩崖仏はこんなところ
| アクセスMAP
大分農業文化公園ICから県道42号線、655号線経由でおよそ15km。
車だと21分ほどで、熊野摩崖仏案内所のすぐ横にある、10台ほどの車が駐車できる広さの熊野摩崖仏駐車場に到着です。
この駐車場から150m手前にも、もう1箇所の駐車場があって、そこにはお手洗い施設も整備されています。
| 熊野摩崖仏案内所
駐車場に車を止めて最初に向かうのは、「熊野摩崖仏案内所」と案内のある、駐車場横の建物。
熊野摩崖仏の拝観料の受付を行います。
一般、高校生は300円、小、中学生は150円。
受付では、無料で木製の杖も借りることができます。
山道は途中からかなり険しい自然石の石段へと変わるので、杖を借りるかどうかの判断は、すぐそこに見えている山道の入り口を見て決めるのではなく、事前に写真などを見て決めておくほうが良いと思います。
02| 熊野権現の道
受付でうかがうと、「熊野磨崖仏はここから350mほど、往復で40分くらいですよ」とのことでした。
| 整備された階段の区間
「熊野権現の道」と書かれたこちらが、熊野摩崖仏への山道の入り口。
灯篭の文字を見てみると、大正六年とありました。
熊野摩崖仏が作られたのは平安時代の末期といわれているだけあり、灯篭も歴史があるものなんですね~。
熊野摩崖仏を目指して出発です。
山道なので勾配は一定ではなく、ところどころ急な箇所もありますが、歩きやすいように階段が整備されていました。
…、途中から強烈に印象に残る、体力を消耗する、鬼が造った階段が出現するとは…、この時は思っていませんでした。
初めのうちは、高くそびえる杉の木や古い石積みなど、ここならではの風景を眺めながらの道中でした。
スタートから100mほどのところで振り返ると、素敵な景観が広がっていました。
熊野摩崖仏まであと200mほどのところには、案内板とベンチを発見。
休憩もしながら進みました~。
| 鬼の石段
残り100mのところに、鳥居がありました。
立ち止まって見上げると、これまでの道のりとは全く違う光景が、山の上の方まで続いていて。
「えぇ~っ…。」
岩がごつごつと積み上げられた、壁のような階段に、かなり驚きました。

写真で、急勾配の感じが伝わるでしょうか…。
受付で借りることができる杖が役に立つポイントは、ここだったんですねー。

いざ!!

実は、自然石を積み上げて造られたこの石段は、鬼が造ったと言われています。
むかし、熊野の権現さまが赤鬼に、一夜のうちに100段の階段を造るように言ったそうです。
赤鬼はあっという間に99段を築き、100段目の石を持って現れた時、権現さまが「コケコッコー」と言うと、赤鬼は石を担いだまま逃げて行ったというおはなし。
今でも赤鬼が造った“鬼の階段”として親しまれています。
途中で振り返るとこんな感じ。
杖が本当に大活躍だというのは、きっと、下りの時に実感できるんだと思います。
上りも下りも慎重に歩を進め、強烈に印象に残る石段となりました。
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03| 熊野摩崖仏
鬼の階段を上っていくと、途中の左側に広場があって、奥の岩に“熊野摩崖仏”が見えました。
向かって左側が「不動明王像」、向かって右側が「大日如来像」です。
国指定の重要文化財で、国内最古にして最大級の磨崖仏なんだそう。
不動明王像は、高さ約8m。
大日如来像は、高さ約6.7m。
04| 熊野神社
熊野摩崖仏からさらに45mほど鬼の階段を上がると、“熊野神社”に到着です。
急な石段だけに、45mが少し遠く感じますが、せっかくここまで来たらぜひぜひ参拝して帰りたいです。
紅葉の始まりごろ。
ひんやりと感じる空気に包まれたスポットでした。
熊野磨崖仏
大分県豊後高田市田染平野
0978-26-2070
大分県豊後高田市田染平野
0978-26-2070
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